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【ダブル・トリプルライセンスの真実】

 「地盤・看板・カバンなし、余所者なので地元の友達がいない」という【持たざる者】の生存戦略の一つに、「ダブル・トリプルライセンスで開業する」という方法があります。この選択に否定的な見方をする方もいますが、ここでは中立的な立場からメリット・デメリットを紹介します。

メリット・デメリット
【メリット】
@ 工程間の摩擦をなくし、ワンストップで対応できる
 開発などの複合的な知識・経験・資格が必要とされる業務に携わった方なら実感があると思いますが、測量・設計・構造計算・許認可・登記といった各工程の間では、「どの工程に値打ちがあるか」という足の引っ張り合いが起きがちです。しかし、1人の資格者がすべての工程を担当すれば、そうした摩擦は生じません。さらに、@測量→A設計→B構造計算→C許認可→D登記をワンストップで担えるようになれば、次の工程で何が必要か、を見越しながら仕事を進められるため、業務効率も大きく向上します。

全体最適化
A 「メタ認知力」と「分かち合いの精神」が自然に身につく
 兼業を続けると、測量士・土地家屋調査士・行政書士・設計士・司法書士など、業種ごとに自分と競合他社の実力を客観視する力——メタ認知力——が自然に養われます。複合的な知識が求められる仕事では、得意分野の異なるメンバーがお互いの長所と短所を補い合い、チームのメンバーで成果を分かち合う姿勢が不可欠ですが、この感覚も自然に身についてきます。メタ認知力のある人は、他の工程担当者に、同じ人間なんだからやれば出来る!自分に出来ないことは何もない!という謎の万能感を押しつけ、マウントを取ったりしません。相手の専門分野に敬意があります。

B 「替えの効かない専門家」への脱却
 お客様の業者選びの基準が高くなるほど、その基準をクリアできる業者の数は絞られます。ダブル・トリプルライセンスによって顧客満足度の基準を引き上げることができれば、「代わりの業者はいくらでもいる」「下請けなんだから何とかしろ」といった雑な扱いをされる場面は減っていくはずです。代替可能な下請け業者から、替えの効かない専門家への脱却です。

【デメリット】
@ 収入は資格の数に比例しない
 1人でこなせる仕事量には限界があるため、資格を増やしてもそれに比例して収入が増えるわけではありません。

A 知識のアップデートに時間がかかる
 法改正が続く時期には、シングルライセンスの場合よりも情報収集・学習に要する時間が増えます。

物理的キャバシティ
B 【ムラ社会】の不文律を侵すことになる——これが最大のデメリット
 「人と違うことはいけないこと、みんなと足並みを揃えることが善」というムラ社会の空気は、資格業界にも存在します。どの業界にも良い先輩と悪い先輩がいるように、資格業界にも、実力のある新人を面白く思わず、陰口や嫌がらせで足を引っ張る陰湿な人は少なからずいます。特に、プライドの高いサイコパスと取り巻きの腰巾着が幅を利かせる集まりでは、ダブル・トリプルライセンスの新人が妬み嫉みの標的になることがあります。

ムラ社会の不文律
 「実力をつければコネがなくても仕事が取れる」「ダブル・トリプルライセンスでお客様の多様なニーズに応えられる」というのは、あくまで【理屈上の話】です。【理屈の話】と【感情の話】は別の話です。
 陸上の十種競技に例えるなら、一種目でも上回られると自尊心が傷つき、嫌がらせに走る人がいる——そのメタ認知力の低い人たちに敗北感を与えると、悪口や妨害が何年にもわたって続くことがあります。
 これが、「地盤・看板・カバンなし、余所者」という持たざる者が、開業前に知っておくべき最大のデメリットです。

実力があれば仕事が取れるの落とし穴
以上が中立な立場でのメリット・デメリットの紹介になります。

 業界の中には、持たざる者の生存戦略に否定的な見方をする方もいますが、個人的には土地家屋調査士と行政書士のダブルライセンスは必要と考えます。改正行政書士法が令和8年1月1日に施行されたからです。
 非行政書士行為(行政書士の資格を持たない者が、報酬を得て、官公署に提出する書類や権利義務・事実証明に関する書類を作成する行為)に関して罰則規定が新設された関係で、これまでのように無資格で行政書士業務を行うことはリスクを伴います。
 行政書士資格がないと業務に支障を来す主な手続きとして、農地法、都市計画法、盛土規制法、工作物確認、道路位置指定、道路自費工事、公有地の払下げ、相続土地国庫帰属制度などがあります。
 こういった手続きをワンストップでサポートするには、土地家屋調査士と行政書士のダブルライセンスで対応する必要がある、というのが現実に即した考え方だと思います。

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