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土地家屋調査士・行政書士 石原事務所
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【行政書士兼業の勧め】


 土地家屋調査士の仕事をしていて、行政書士資格がないと業務に支障をきたす手続きとして、農地転用、開発許可、盛土規制法の許可、工作物確認、道路位置指定、道路自費工事、公有地の払下げ、相続土地国庫帰属制度などがあります。土地家屋調査士の中には、役所が行政書士免許の提示を求めてこないことをいいことに、無資格で行政書士業務を行っている方が散見されますが、毎月会費を支払って行政書士を兼業している立場からすれば、あまり気持ちのいいものではありません。測量士が民間の確定測量を行うと「土地家屋調査士の職域を侵すな」と声を上げる土地家屋調査士が、行政書士の職域を侵すことには口をつぐむ——これは矛盾ではないでしょうか。土地家屋調査士が周辺業務を行うのであれば、行政書士会への入会金と毎月の会費を支払ったうえで、正規に行政書士業務を行うべきだと考えます。
 私が行政書士の兼業を勧める最大の理由は、「レベルの高い環境では、自分の実力はそれほどでもない」という当たり前の現実を学べるからです。行政書士は他の資格者から難易度マウンティングを取られることの多い資格ですが、業界の上位層はレベルが高いと感じます。こういう言い方が適切かどうかはわかりませんが、弁護士崩れの方、特定の分野に特化したカテゴリーチャンピオン型の方、司法書士・税理士・社労士などを兼業されている方に優秀な方が多い印象です。資格者の履歴書兼職務経歴書ともいえるホームページを見ればそれは明らかで、こうした方々のホームページは、土地家屋調査士専業の方に比べて情報量が格段に多いです。士業には法律知識を切り売りするという側面がある以上、切り売りできる知識の多い人ほどホームページの情報量が増えるのは当然のことです。
 土地家屋調査士という閉ざされた環境の中で「先生、先生」と祭り上げられ殿様商売をやってきた方の中には、自分は何でもできるスーパーマンのような幻想を抱いている方が意外に多いものです。しかし現実は、陸上の十種競技や大学入試センター試験のように、特定の種目・科目に詳しくても、他の分野ではそれほどでもない、ということがほとんどです。
 これは私の知る狭い世界だけの話かもしれませんが、士業の中には日常業務に忙殺されるあまり、テレビの垂れ流す情報を受け売りしたり、いわゆるインフルエンサーの言葉を得意げに押しつけてくる方がいます。食や医療に関してここまで無知なのかと、正直、失望することが少なくありません。
 プライドの高い方は「勉強不足でわかりません」の一言が言えないがために、学びの機会を逃していると思います。相手の方が知識豊富な分野に対して利口ぶってケチをつけたり、知ったかぶりをしたり、「あの人は陰謀論者」というレッテルを貼ることで、自らの勉強不足・知識不足と向き合わずに済む状態に陥っているのです。「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」と言われますが、その分野の歴史を知っている人であれば、(コロナ渦において)痛い思いをしなくても「今回もこのパターンか」と最初からわかっていたはずです。分野ごとに自分の実力を客観視できる人であれば、相手より知識の少ない分野で利口ぶったり、マウンティングをしたりはしないはずです。学びの機会を失ってしまうからです。
 他人の悪口を言いふらしたり、実力のある人の足を引っ張ったりする人は、劣等感に突き動かされています。他人を見下すことで劣等感の穴埋めをする傷の舐め合い集団に所属してしまうと、永遠に成長することができません。「朱に交われば赤くなる」という言葉の通り、できるだけレベルの高い集団に身を置き、「自分の実力はそれほどでもない」という自覚を持つことが、自身の成長につながると考えております。
「レベルの高い環境では自分の実力はそれほどでもない」という現実を学べること——それが行政書士兼業の最大のメリットです。
 なお、お客様の様々なニーズに対応するためには陸上10種競技や大学入試センター試験と同じように「合計得点を高めることに価値がある」と考える立場と、「全体工程の中の自分が担当する工程にこそ価値がある」と考える立場とでは、価値観が根本的に異なり、永遠に交わることはありません。この文章を読んで気分を害された方は、すべてスルーしてください。

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